初習者向け1・試料作製の注意点 1

いつも金研分析電顕室をご利用いただきありがとうございます。
当室ではユーザーの依頼に応じてTEM用薄膜試料の作製を行っております。

今回は試料作製を依頼される場合の注意点を案内させていただきます。

光顕・SEM等での低倍観察はお済みでしょうか?

当室に持ち込まれる試料のほとんどはイオンミリング、イオンスライサーで薄膜化されます。これらの装置はかなりの加工時間を要するため、時間や費用の制限上、多くの方は1種類につき1点ずつ試料作製を申し込まれます。一方で、TEMで観察可能な領域は非常に狭い範囲に限定されるため、再現性の観点からは1実験につき複数の試料を観察する方が望ましいです。

バルク多結晶試料の場合は均質性や結晶粒径によっては目的とする観察対象物が視野内に入ってこない可能性があります。また、きれいな写真が撮れた場合でも、視野の外は全く異なる組織を示している場合もあります。前者の場合は、実験が失敗であることがその場で判断できますが、後者の場合は誤った解釈のまま実験を進めてしまう危険があります。
光顕やSEM等を用いた予備観察で試料全体のマクロ組織を確認しておくことは、このようなトラブルに対しての有効な対策となり得ます。

試料の材質や目的によって異なりますが、当室に試料作製を依頼される場合は、予備観察の結果をお持ちいただくとよりスムーズな対応が期待できます。(光顕で数100倍、SEMでx10~20k程度の倍率で観察されたものがあるとかなり安心できます。)

 

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