装置利用(料金・成果公開・技術支援)に関する考え方について(学内利用者向け)(2022年暫定版)

本ページは検討中の内容が含まれます(2022/03/30)。

利用者各位

いつも分析電顕室管理の装置をご使用いただきありがとうございます。現在当室では装置利用の枠組みを改訂・明確化する為に検討を進めており、2022年度からのご利用に関してやや大きな変更を行う予定ですので、現時点での内容と考え方について説明いたします。なお、詳細については関連法規の確定後に改めてお知らせいたします。

1.成果公開の原則

  • 当室管理の装置及び各種支援を利用して得られた成果については利用者自身が用いて公開されることを原則とします。
  • 共同研究先等へのデータ提供は可能ですが、利用者による直接使用の場合と同様に成果公開が原則となります。
  • 成果の一部または全部を非公開とする場合はARIM自主事業(CINTS非公開課題)としての利用申請が必要となります(項目5)。

公開内容とタイミング

タイミング公開内容備考
受付時申請者所属・申請者名・研究課題名・研究概要・利用装置・データ提供先(共同研究・受託研究等)HP・予約ページで表示
随時論文投稿・学会発表・卒研発表等
使用年度末利用報告書(A4用紙1枚程度)ARIM公開課題の場合(項目3)

2.利用料金について

当室の利用料金は、成果公開及び受託費等による補助の有無の観点から、以下の区分が設定されます。

料金区分成果公開算定内訳
A料金公開ランニングコスト
B料金事業内容に応じて公開ランニングコスト+導入(更新)コストの一部
(費用の一部を受託費等の補助で賄う)
C料金非公開可ランニングコスト+
導入(更新)コストの全部(または大部分)
  • 2021年度までの料金区分において、A料金は学内料金(分析コア受付課題)、C料金は学外料金(CINTS非公開)に概ね対応します。
  • B料金は主にARIM事業に対応するために新たに設定した料金水準であり、概ねA料金の1.5~2倍程度となる見込みです。
  • 具体的な装置・支援毎の料金については改訂準備中です。新料金が確定するまでの期間は現在の料金設定が適用されます。

3.ARIM事業について

当室は文部科学省ナノテクノロジープラットフォームの後継事業「マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)事業」の実施機関として補助を受けております。主力装置である収差補正電子顕微鏡、FIB等は本事業からの委託機器であるため、事業の目的に沿った運用が求められています。

  • ARIM受託費が投入されている装置・支援については稼働時間の60%以上をARIM公開課題として受け付けること。(最大40%は自主事業として実施機関の裁量で運用可)
  • データ収集・蓄積を推進する為、「装置利用」と「データ共有」で利用料金に差があること。
ARIM公開課題の区分概要
装置利用・ナノテクノロジープラットフォーム事業で実施されてきた
従来型の装置共用。
・課題毎に利用報告書の提出が必要。
(年1回・A4用紙1枚程度)
データ共有・装置利用を通して得られた実験データを収集・蓄積し共有・公開することでデータ活用型プロジェクトを推進する。
・利用報告書に加えて、実験データ及びメタデータの供出が必要。

4.技術支援料について

当室ではスタッフによる技術支援にかかる費用として、技術支援料を設定しておりますが、支援内容及び(2)の料金区分に応じた料金設定へ変更いたします。

支援区分支援の目安A料金B料金C料金
トレーニング・標準試料を用いたトレーニング
(持込サンプルの場合は技術代行~)
150030004500
技術補助・利用者自身が機器を操作
・学術的判断を伴わない操作補助
150030004500
技術代行(並)・ルーチン対応可能な実験
・立会実験
(利用者による具体的指示がある)
300045006000
技術代行(難)・支援者による学術的判断が必要な支援450060009000
共同研究・個別対応
・高度な学術的判断が必要な支援。
3000
支援料金単価 : ¥/時間

作業内容に応じた具体的な支援区分の選択については、スタッフにご確認ください。(支援例を準備中です)

5.ARIM自主事業について

ARIM受託費が投入された装置・支援については、稼働時間の40%を上限に実施機関の裁量での利用が認められており、当室管理の装置は下記の2利用枠を設定致します。

利用区分内容備考
非公開課題・利用報告書提出不要
・データ共用不要
・実験実施を含めて非公開可
・NDA選択可(要別途契約)
・C料金適用
民間企業による利用など、
厳密な知財管理が必要な用途
上級利用者枠
(仮名)
・利用報告書提出不要
・データ共用不要
・利用者による直接使用
技術支援利用不可
・分析コア受付課題に準じる
(要公開)
・A料金適用
・休日・夜間の使用可
・上級利用者と認定された場合のみ
利用可
・本枠を設定することによって
高度実験装置を単独で運用できる
人材の育成を推進